墓石の下に位置し、中に骨壺が置かれる「中台(なかだい)」と呼ばれる部分です。ぐるりと囲む三辺を、個々の3つの石を組み合わせて作るケースもありますが、大場石材では耐震強度の観点から、写真のような「コ」の字型の、ひとかたまりの石を採用しています。 地震等の揺れにより三辺の石が崩れ、中の骨壺を割ってしまうといった惨事を防ぎます。
石と石が接する部分に取り付ける耐震用金具です。
通常よりも一回り太い、12.5ミリのアンカーボルトを使用しており、石と石をがっちりとつなぎ止めます。これを使用することにより、墓石の横ズレや崩壊を防止します。
石と石が接する部分に接着剤を塗布します。
耐震用ボンドは突発的な衝撃に強いのが特徴です。
古い墓石は現代の技術のような正確性に欠ける分、構造上耐震などに不安があります。
今回のリノベーションでは、基礎部分・下段・中台までを新しいものに替え、上台と墓石はそのまま以前のものを設置しました。納骨スペースを以前よりも広く確保し、将来を見据えた拡張性のある作りを意識しています。
※写真は、配筋済みの基礎部分です。大場石材は特にこの「基礎」に重点を置いています。
基礎の上に、下段、中台を組み立ていきます。
耐震にも配慮し、大場石材では「コ」の字型の中台を使い、耐震接着剤や金具でしっかりと固定していきます。
中台の上に上台と墓石を設置し、組み上げが完成しました。全体の掃除を済ませ、中台の正面部分から納骨を行います。
納骨が済んだら、中台の正面に水鉢で蓋をし、花立て・香炉を設置して完成です。
今回は水鉢・花立て・香炉は新品のものに取り替えました。