平成28年5月27日(金)JC石材部会の瀬戸内研修へ参加しました。
瀬戸内海に面したエリアは上質な石の産地としても、石の加工地としても国内最大の規模を誇っています。
初日は岡山県笠岡市北木島へ渡り、北木石の採石場や地元の加工会社を見学しました。
北木石は1629年の大坂城桜門をはじめ、20世紀には日本の近代化の象徴でもある重厚な建造物に使用されてきました。中目・瀬戸赤・瀬戸白の3種が存在し、瀬戸内独特の赤みが特徴的な石です。
明治以降、石材需要の高まりとともに北木石の採石場は150箇所程も存在していたそうです。しかし、昭和60年代の海外勢の価格攻勢に押されて現在では2箇所が残るのみです。
地元の石材加工会社を見学しました。作業工程をあえて増やして価格ではなく技術・丁寧さを売りに、信頼を得る努力をしていました。
夜は海岸で地元の方々とバーベキュー。同島の天野屋旅館に宿泊。木造三階建ての趣ある旅館でした。
翌日はチャーター船にて犬島へ渡り、犬島石採掘場を視察。犬島石も大坂城建築に欠かせない石材でした。
石の色や柄はお客様の好みによるので、全てが墓石に向いている訳ではありませんが、採掘と石材使用の歴史に触れて、今後は瀬戸内の石もより多く扱ってみたいと感じました。